ヒヨコ・イン・ザ・ワールド NEO

Fukunosukeとhiyokoのライフログ

そうだ、京都に行こう(町家編2:西陣の織物)

Fukunosukeです。


Y君のお父さんは、西陣織を生業とされていました。お父さんは、いわ
ゆるデザイナーのようなことをなさっていて、職人を雇って主に帯を作っ
ていたそうです。Y君のお宅にお世話になった晩、色々教えてもらいました。
西陣の織物のこと、京都の文化のこと、“旦那時代の武勇”伝等々。



左にいるのがお父さん。



溜め息がでます。この帯一本で、日本の高級車一台買えるそうです。

金に見えるところは、純金なんです。


この帯は、皇族に入ったある姫様も御持ちだそうです。




まだまだ出てきます。



柄が、ちょっと変わっていますよね。そうです。アラベスクの紋様を
モチーフにしたのだそうです。これでドイツ製高級車が1台買えるそうです。



これを人が織ったのかと思うと、それだけで気が遠くなります。




お父さんは、着物のデザインなんかもしたようです。これはY君のお母さんが、
Y君たちの結婚式の折に着ていた留袖。御所の様子をデザインしたものかな。



何度も何度も染め直したりして、なんと染め上げるのに三年かかったそうです。




“ら(字わかりません)”という、夏用の帯。お父さん曰く、これは一般
的には柄がないのが普通で、柄が入っていることがすごいんだそうです。
この帯に柄を織り込む技術は、ほとんど人間国宝級の技術なんだそうです。






西陣織というと、お土産物屋で売っている趣味の悪いネクタイしか知らな
かった僕は、目からウロコ。本当に素晴しかったです。どれも、みやびで
華やかなうえに、限りなく上品。これを身に着けるだけで人としての格が
二段も三段も上がりそうです。いや、身に着ける人間の格も問われそうで
すが。

でも、着物を着る人口が減ってしまったために、西陣の織物はほとんど
壊滅状態なんだそうです。お父さんも早々と商売をたたんでしまいました。
ここでもやはり、安い中国物に押されて産業は衰退の一途。こういう、
本当に良いものを残してゆくことは、大変なことなんですね。




はい。Y君のお父さんとお母さん。ほとんど人間国宝のお二人です。




いやー、すごかった。もう一度見に行きたいなー。


次は、その他に行ったとこもろもろまとめて紹介します。