お嬢はひとり、自分探しを始めるのでした。
お嬢:「“あたしがバリ名物の夢を見た”なんて、バカ介に言えないわ。
だけど、あたしの出生の秘密って何よ、、、」

お嬢:「あっ、ひよこちゃんだ。何でこんな路地裏にいるんだろう、、、」

お嬢:「わっ、ここにも! ちょっとあんた達何やってんの! こんなとこ
うろついてて叱られないの!? 犬に食べられちゃうよ!」
ひよこ:「ピヨピヨ」

お嬢:「きゃっ! お母さんと子供達、何で行進してるのっ!?」

お嬢:「ねぇねぇあんた達、あんた達は飼育されているんじゃないの?
ご主人様はいないの? それとも“野良ひよこ”なの?」

お嬢:「あのぉ、お母さん、あたしの出生の秘密って知りません?」
お母さん:「コッコッ、コケッ!」

お嬢:「あんたはまた悠然と歩いてるわねー」
ひよこ:「......」

お嬢:「きゃー、どゆことこれ!何でこんなにウロウロしてんの!?」

お嬢:「あたしの知っているひよこ達は、みんな養鶏場にいたわ! 出来の
悪い奴なんてカラーひよこにされて売り飛ばされちゃうのよ!
だけど、なんだか知らないけど、バリのひよこは自由だわ!みんな
“自分の力で生きてる”って感じ? バリは、ひよこにとってフリー
ダムってやつなの?」
どうやらお嬢出生の秘密とは関係ないけど、お嬢はバリひよこの真実を
知るのでした。
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