※その8はこちら
トメ吉は、最後の営業を終えた。
トメ吉:「、、、、」

師匠:「トメ吉よ。すべて終わったか」
トメ吉:「師匠、、、。秘伝スープを伝授していただいたのに、すみません。
結局今日もお客さんは来ませんでした」
師匠:「商売は難しいからな。やる気のない者には難しかろう」

師匠:「まあ、仕方あるまい。ところでトメ吉よ、話は変わるが、ワシの
孫にマチコという年若の娘がおる。一度、逢うてみんか」
トメ吉:「マチコさん?、、、なぜですか?」
師匠:「ワシも久しく逢うてない。仕事を辞めるなら、しばらくヒマ
じゃろ。気晴らしでも兼ねて、様子を見てきて欲しいのじゃ」

トメ吉:「それは、、、別に、構いませんけれど、マチコさんは、どこに
いるんですか?」
師匠:「うむ。イタリアじゃ、、、」

トメ吉:「イっ、イタリア???」

師匠:「ワシもよく知らんが、そんな所じゃ」
トメ吉:「イタリア、、、? ボクは、イタリアに行くのか?」

師匠:「まあ、お前の様な田舎者一人では危なっかしいから、“黄色いの
2匹”にも一緒に行ってもらうことにしよう」
トメ吉:「イタリア、、、、、、、」
そして、、、トメ吉は、ついに屋台を捨てた、、、。

ひと月の後、イタリアの街並みにたたずむトメ吉の姿があった。

トメ吉:「イッ、イタリア、これがイタリアなのか!!!」
そろそろ終わると思ったのに、まだ終わらないのか!
「ひよこ劇場2008バリ編」終わり。
引き続き、想定外の「ひよこ劇場2008イタリア編」へとつづく。
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