ヒヨコ・イン・ザ・ワールド NEO

Fukunosukeとhiyokoのライフログ

レンタルファミリーを観ました(映画)

Fukunosukeです。

 

公開中のレンタルファミリーを観てきました。

 

僕は大好きな映画でした。誰にでも秘密の宝箱に大切にしまっておきたいような映画っていくつかあると思いますが、この作品はそのひとつになりそうです。

 

あのハムナプトラのヒーローが、落ちぶれたアメリカ人俳優役で主役というのは驚きでした。彼は日本人自身でもよく分かっていない日本のよくない”凝り”みたいなものを、Why?と問いかけながら解きほぐす「ガイジン」を演じます。なるほどそういう役割はヘブン先生同様「ガイジン」の得意技。しかもブレンダン・フレイザーの大きな体と人懐っこい表情、でも人の痛みをちゃんと理解してくれそうな優しい眼差しはトトロが人間になったみたい。存在するだけで癒しオーラが出ています。観終えてみればこの役にはブレンダン・フレイザー以外考えられないというほどピッタリでした。

 

柄本明もスゴイ。認知症シーンは見ているこちらがハラハラしてしまうほどだし、後半の圧倒的な演技には誰もが心を揺さぶられると思います。

 

そして、女の子ミアを演じるシャノン眞陽ちゃん。ピュアでイノセントな少女でありながら、何もかも見透しつつ赦しを与える聖母のような役どころ。それが彼女の佇まいや演技から自然に滲み出ているのがスゴイのです。演技が初めての子役とは思えない。レンタルファミリーという嘘まみれの世界を浄化する役割として凄く説得力があります。

 

難点があるとすれば、みな見事すぎる配役と演技なので、各登場人物が画面に現れた瞬間に「この人はどんな人で、この先どんなことをしそう」というのが想像できてしまうことでしょうか。そして概ね予想通りの展開となっていくので、映画の空気感に乗れないでいると退屈な雰囲気映画と思う人もいるかもしれません。その辺は合うか合わないかがありそうです。僕はとても合いましたけど。

 

それともうひとつ、これはアメリカ映画であり、普遍的な人間関係の問題(孤独とか)を扱っていながら、「日本人とは?」という問いを上手に投げかけている点もいいなと思いました。これまでのアメリカ映画なら「日本人の奇妙さ、滑稽さ」として嘲笑の対象にしそうなことを、ふざけすぎず織り交ぜていきます。このあたりは日本人監督だからこそできたさじ加減と思います。日本人が観れば「なんで僕達日本人はこうなんだろうねw」と思うこと度々だと思います。結局「日本に何百年住んでも日本人のことなんて分からねぇ」という平岳大の台詞が結論のようですが、こういう感想は日本人観客だけが味わえる特権ではないかと思います。

 

ともあれ、温かい余韻の残る素敵な映画だと思います。日本人は全員観た方がいい作品だと思います。