※その5はこちら
煮え切らないどころか、バクソ屋を辞めると言い出すトメ吉に、バリ介達は
翻弄されている。
バリ介:「このままじゃトメ吉さん、日本に行くって言わないだろーなー」
お嬢:「でもー、本人が嫌だって言うなら仕方ないしー」

バリ介:「それにしても、何でバクソ屋を辞めたいのかなー」
お嬢:「聞いてみれば?」

バリ介:「あのー、トメ吉さん。バクソ屋を辞めるって、どうして?」
トメ吉:「、、、どうしてって、、、何て言うか、、、」

バリ介:「ハッキリした理由がないなら、日本に行って、スエっち兄さんに
会ってから決めてもいいんじゃない? 久しぶりにお兄さんに
会いたくないの?」
トメ吉:「、、、ボクは、、、」

トメ吉:「ボクは、兄さんには、いつも敵わないから、、、。兄さんみた
いに調子よくやれないし、いっつも、何やっても兄さんの
方がよく出来たし、、、」

トメ吉:「僕の家は、一家代々長男から末っ子まで全部バクソ屋なん
です。家の壁には毎日の営業成績が棒グラフで書かれていて、
出来のいいのには赤い花なんかつけちゃったりするんです。
そうすると、晩のおかずまで一品変わっちゃうんです」
バリ介:「家族でそれは辛いねー」

トメ吉:「ボクは、兄弟の中ではこういうの得意じゃないから、いつも
成績はビリで、“お前はダメだ”って言われ続けて、、、」
バリ介:「でも、スエっち兄さんも、日本に来た頃は苦労していたみた
いだよ。お金取らずに商売していたらしいし」
※ 参考:ベッティーナさんのブログ
トメ吉:「とにかくボクは、バクソ屋なんて向いてないんですよ」

トメ吉:「バクソ屋なんて大して儲かるものじゃないし、夢のない、
くだらない商売ですよ。何か他の事をしたいんです」
お嬢:「バクソ屋がくだらないとは思わないけど、大変なのね。
でもトメ吉さん、バクソ屋を辞めて、今度は何をするの?
他にしたい事とか、できる事とかあるの?」
トメ吉:「いや、、、特に、ないですけど、、、でも何か、芸能人とか、
IT関係とか、、、いろいろあるじゃないですか。とにかく、
この仕事はもう嫌になっちゃったんですよ」
お嬢:「それはダメよー。“嫌になったから辞める”って、クセに
なるわよー。そんなんじゃ、ろくな大人になれないわよー」
トメ吉:「、、、」
お嬢:「もう少し頑張れないの?」
バリ介:「お兄さんに会って、よく話してみたらどうかな」
一同:「何かジメジメした話ダナおい」

トメ吉もそれなりに悩みを抱えていたらしい。
彼を立ち直らせる事はできるのか、、、。
その7へつづく。
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